第二部
QPIに基づく人材育成
第二部では、QPI(Quality Parenting Initiative・クオリティ・ペアレンティング・イニシアチブ)を軸に、里親や支援者の人材育成、そして家庭養育の今後について共有が行われました。
まず、里親の社会的認知度について、里親が重要な役割を担っているにもかかわらず、社会の中で十分に位置づけられていない現状が指摘されました。里親が子どもを軸に、フォスタリング機関や児童相談所と対等に関わりきれていなかった背景には、個人の問題ではなく、社会全体での位置づけの弱さがあるのではないか、という問題提起がありました。
QPIについては、日本では里親の担い手が少ない中で、海外の視点や制度が参考になるという話がありました。QPIが「赤ちゃん・子どもへの愛」を土台としており、実親が抱えやすい不安を理解した上で、実親と里親が共に子育てをしていく考え方が大切。
今後に向けては、里親や家庭養育の位置づけそのものを見直すマインドチェンジの必要性や、研修の拡充、専門性の高い支援者の育成、児童相談所と同じ立場で関われる仕組みづくりの重要性が共有されました。
山梨県中央児童相談所の事例では、パーマネンシープランニングモデル(PPM)を導入し、里親と実親による協働養育に取り組んでいることが紹介されました。子どものパーマネンシー保障を大切にした実践の中で、一定の成果が見られる一方、支援体制や業務負担などの課題も挙げられました。
また、QPIは難しそうに感じられても、実際にはすでに現場で行われている実践と重なる部分が多いことが共有され、里親の社会的な位置づけや認知度を高めていくことの重要性が改めて確認されました。
長野県からは、QPIをきっかけにパーマネンシー保障を県の計画に位置づけ、今後も継続して取り組んでいく方針が紹介されました。
最後に、実親も里親も同じテーブルにつき、共に子どもを育てていくための取り組みを、行政として積み重ねていきたい、という思いで締めくくられました。

