


子どもの発達において、まず大切なのは、養育者との愛着形成です。反対に虐待やネグレクトされた場合、子どもの成長、対人関係、行動に影響します。
ボルビーはアタッチメント(愛着)行動は人間の本質に欠くことができないものであるとともに、その生物学的機能は「保護機能」であると言っています。自閉症と呼ばれる子どもは目もあわず、人との関係をとりたがらないため、愛着は容易に成立しませんが、求めていない訳ではなく、養育者との関係を求めているという一面も、行動から確かです。愛着関係が育まれると彼らの知覚する世界はそれまでの侵入的色彩から一転して心地よい好奇心を育てるようなものに移っていくようになります、と東海大の小林先生という方がおっしゃっています。
それでは、どうすれば愛着関係は育っていくの? それは、お母さんや主たる養育者のせいにしてはいけないのです。どんなふうにしていけば関係を良いものにできるかの支援が大切になってきます。
まず、子どもへのアプローチは子どもと関わって楽しい、心地よい瞬間がどの子にもあります。そこを探してあげて、お母さんに返してあげることです。子どもが「大人にわかってもらった」という瞬間をいっぱい増やすと、それが対人関係の成功体験につながります。
子育ては、子どもの大変さばかり目につき、イライラすることを考慮にいれつつ、やっぱりわかってもらった瞬間の子どもの目のステキな感じ、それに触れてもらうことです。 子どもが、「やれた」「できた」ということを生活や遊びに取り入れ、反応があっても無くても、「ステキだよ」とフィードバックしてあげること、そんな中で関係は少しずつ、「LOVE LOVE」になっていくことと思います。
お母さんや養育者には、一生懸命頑張らなくてもいいということが大切です。どうやったら自分を大切に楽しんでいられるか。子どもから離れることも大切です。完璧な親などいないのです。失敗するのです。みんな怒ってしまうのです。でも一生懸命やっているんだから子どもに悪いことをしたら、謝っても罪悪感をもったらダメですよ。
自分の生きる喜びをいかに子育てに伝えてあげられるかです。ストレスが溜まったら、安心できる人や友達に話しましょう。子育てはストレスが溜まるのです。そして、子どもに向けないようにしましょうね。
どうしてもたまって子どもにぶつけそうになったらトイレに行きましょう。窓の外を見て別世界を感じることです。決して子どもを見捨てるのではなく、大切にする行為です。お母さんが、自分を責めるのではなく、自分を好きになり、自分流に子育てしていけること、子どもを肯定的に見れること、そんな支援が大切だと思います。
 通園施設でカウンセリング? どうしてと思われる方も多いことでしょう。アメリカのサンフランシスコでは、我が子の障がいがわかったら、いろんな専門家がバックアップします。その中の一人としてカウンセラーも大切な役割を担っています。
ノーマルな発達の子どもの子育てと比べると心身共に負担が多い子育て、気持ちもいっぱいいっぱいになってしまいます。そんな時一人で悩まないでサポートしてくれるカウンセラーがいるということは随分心強いものです。
また、お母さん自身が虐待を受けていたり、機能不全家族といわれるアルコールやギャンブル、暴力のある家庭で育ち、心の傷がある場合の子育ても大変です。お母さん達は一生懸命子育てしているのです。でもうまくいかないこともあります。それを責めるのではなく、どんなふうにしたか、自分らしさを取り戻し、自己肯定感を持って子育てできるか、そんなメンタルなサポートも必要になってきているとつくづく感じています。
障がい児が生まれ、普通にみんなと一緒のコミュニティで生きていくためには、様々な困難に出会います。精神面の困難さもその一つですが、具体的に生活を成り立たせることの大変さもあります。
なかなか、オッパイを飲まない、夜はいつまでも寝ない、パニックになりやすい、大きな声をあげる、外に出て行ってしまう、家中のものでいたずらし生活が成り立たない、お風呂にいれるのも大変、などハンディをもつ子の育児は想像を絶する苦労があります。ストレスもタップリ溜まります。でもそんな時、1人でも助けにきてくれる人がいたら、どんなに精神的にも肉体的にも楽になるでしょう。
こんな状態では子どもとの関係も緊張感に満ちてしまい、今にも子どもにあたってしまいそう。そこに1人きてくれたら本当にフーっといままで抱えていた緊張がほぐれていくのです。特にお父さんがいないシングルマザーは、助けが特に必要です。
大変なときヘルプが言えるコミュニティ、そんな優しいコミュニティが、弱い人を支えるのではないのでしょうか、そして子どもが大きくなったら自分の経験を小さい子の親に生かす。そんなお母さんたちが、むぎのこには何人もいます。支え合いなくしてコミュニティは成り立ちません。
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